延世大学校新村キャンパスは美しい景観で有名です。ソウルの中心部に位置しながら、独特な建築物と春夏秋冬それぞれ異なる情趣を誇る自然に囲まれているからです。平日は勉強している大学生で混むキャンパスですが、週末には散歩やハイキングを楽しむ人々から、家族連れの観光客、結婚式の写真を撮影するカップルまで、さまざまな人々が楽しむ都心のオアシスとして位置づけています。また、このような立地条件と優れた施設から、有名な公演、コンサート、展示会もキャンパスで開催されています。
この点から見ると延世大学新村キャンパスはソウルの有名な観光スポットの一つと言っても過言ではないと自負しております。故にこの記事を読んでいる皆さんも既に新村キャンパスを訪問したことがあるかもしれません。しかし、「知るほど見える」という韓国の言葉のように、新村キャンパスの外見だけではなく、今日のような姿になるまでの歴史を共に理解すれば、その美しさをより深く理解することができると思います。当然、これはより楽しいキャンパスツアーにつながるでしょう。
延世大学は、現在新村だけではなく、カンウォン・ド(江原道)ウォンジュ(原州)とインチョン(仁川)ソンド(松島)にもキャンパスを持っています。しかし、最初からこのように大規模な総合大学だったわけではありませんし、元々大学が主軸でもありませんでした。延世大学は1885年4月10日に設立された韓国初の近代式病院「グァンヘウォン(廣惠院)」に端を発します。ホレス・ニュートン・アレン(安連、Horace Newton Allen、1858-1932)という医療宣教師が立てた廣惠院は以後「ゼジュンウォン(済衆院)」に名前を変えながら、病院としての役割だけでなく、韓国初の正規医学校としての役割を担うことになります。
この時アレンと一緒に済衆院の医療事業を支援しながら、教育事業と伝道事業を活発に展開したもう一人の福音宣教師がホレス・グラント・アンダーウッド(元杜尤、Horace Grant Underwood、1859〜1916)です。アレンが医療事業に集中していたとすれば、アンダーウッドは教育事業を中心にしていました。以後 、医療分野ではセブランス医学専門学校とセブランス病院、セブランス医科大学に発展しており、教育分野ではアンダーウッド学堂とキョンシン(儆新)学校を経て、ヨンヒ(延禧)専門学校、ヨンヒ大学へと発展しました。そして1955年3月23日、ヨンヒ大学とセブランス医大が両校合同を決定し、今日の延世(延禧+セブランス)大学が誕生したのです。
このような歴史を考えながら、今からは30万坪に及ぶ延世大学新村キャンパスを私と一緒に歩いてみましょう。正門に入ると真っ先に目に入ってくるのがベクヤンロ(白楊路)です。1917年新村に校庭を造成する時、ベクヤンの木を植えたから作られた名前ですし、別名でアンダーウッド路とも呼ばれます。この道を基準にして右側にセブランス病院、癌病院等の医療施設が密集していて、左側には理工系大学の建物が並んでいます。ベクヤンロを歩いていくと左側に延世大学校の象徴であるワシの像が見えます。そしてそのすぐ前に、最近造成された地下空間ベクヤンヌリがあります。立派なコンサートホールをはじめ、各種の施設が入店しておりますし、特にCOOPで本や延世大学の記念品等も購入できますので、ぜひご覧ください。
ベクヤンヌリを中心にして、左側に曲がって西門と南門の方に向かうと体育館や野球場等のスポーツ施設も見つけます。又ベクヤンロに戻って歩きはじめると、左側には中央図書館、延世-サムスン学術情報院、ベクヤン館とグァンボク(光復)館等が見えますし、その反対側には、百周年記念館、延世歴史の庭、学生会館、ルースチャペル大講堂などが並んでいます。
そしてこのベクヤンロの末尾に「ニューヨークの我ら民族から送ってくれた」と書いている階段が見えます。この階段を登ると遂に延世大学の真の姿が確認できます。アンダーウッド像を中心に三つの建物が位置していますが、前がアンダーウッド館(史跡276号)、左側がスチムスン館(史跡275号)、そして右側がアッペンツェラー館(史跡277号)です。美しい庭を通って少し坂を上がると、ほぼ同じ形の三つの石造り建物が見えます。その前面にある建物がヨンヒ館ですが、このヨンヒ館の近隣こそ延世大学新村キャンパスの象徴ともいえる場所として、映画やドラマでもよく登場する所です。
ヨンヒ館の右側には、ソンアム館、左側にはユオクギョム記念館、その後ろには左からピンスンホール、ウェソル館、ウイダン館、ビリングズリー館等の人文・社会科学大学の建物が集まっていますし、ヨンヒ館の後ろにはデウ館等の経済・経営大学の建物が位置されています。そのデウ館を通って丘を登って北門に行けば山の中にムアク寮があります。そしてヨンヒ館の右側にある細い道に沿って東門に行けば延世の人々が愛する松林、チョンソンデ(聴松台)に進入することができます。このチョンソンデを挟んで続けて歩いていくと新千年館、国際大学院、語学堂等があり、延世グローバルな面を直接確認することもできます。
今まで延世大学の新村キャンパスを東西南北見学してみました。ベクヤンロをはじめ、キャンパスのあちこちを歩いていると宝のような場所が隠されていることもおわかりになると思います。延世歴史の庭やユンドンジュ詩碑のように有名なものもあって、少数の人だけが知っている秘密な場所もあります。特に先に紹介したアンダーウッド館とヨンヒ館の周辺は四季、昼と夜、そして天候に応じて、その姿を変える場所ですので、見るたびに新しい鑑賞を与えてくれます。「真理はあなたがたに自由を得させるであろう」という延世大学建学の精神のように、延世大学新村キャンパスを歩きながら煩雑なソウル都心の中で真理と自由を感じてみるのはいかがでしょうか。
